声・脳・教育研究所について

ABOUT

理念

声の知識とはじつに幅広いものです。解剖生理学、音声生理学、音響物理学、神経生理学、聴覚心理学、知覚認知心理学、さらには文化人類学や社会学なども関わってきます。声を知ることは、そのような多分野にわたる宝石のような発見に満ちています。

声・脳・教育研究所では、そんな知識を心躍らせて学び、声の面白さ、不思議さ、素晴らしさを伝えていく人材を育成します。そして声に悩む人には確実な解決の方法を提供し、「声の力」を知識の裏付けとともに広めていきたいと思っています。

 

設立の想い

日本では声を扱う教室はたくさんありますが、「声とは何か」というもっとも基本にして重要な知識を学ぶ場はほとんどありません。

しかし真剣に発声を学びたい方や、自分の声に悩みを持つ多くの方々が、歌のレッスンや、話し方教室や、劇団等に多額の費用を支払い、長期間にわたって習った結果、ますます声が出しづらくなり、悩みが深くなったというご相談は後を絶ちません。喉のみならず身体まで壊してしまった方々もいて、「どこに行けば治るのか」「どうすればせめてもとに戻るのか」という悲痛な訴えを聞くこともしばしばです。

このような事態を防ぐためにも、これまで行ってきた声と脳の調査研究をあますところなく公開し、実力の伴ったトレーナーを育成し、広く教育へと繋げていくことを当研究所設立の理念とし、同時に声に関わる者の道徳、倫理意識も高めていきたいと考えています。

 

当研究所の資格取得制度は、いわゆる資格ビジネスではありません。2022年春にリニューアルした新システムでは、どなたでも、資格を取らずとも、全く声の知識がなくとも、基礎の基礎から学ぶことができます。本気で学びたい方には納得できるまで真摯に向き合い、指導者として教えられるようサポートします。講座以外でも役に立つ論文や知見も紹介していきます。

 

声の「知られざる自他への影響力」を知り、それをどのように使うのか、声が包含する膨大な情報をどのように読み解き社会生活に活かすのかといったことを、「人にとって声とは何か」という視点から研究し、知識を集積し、学んでいただく。そして長年蓄積してきた機能性発声障害の治し方もあますところなく伝えていくつもりです。

「声を知りたい」と望む方々、「声の力を使いたい」方々、「声を学び教えたい」方々に、たしかな知識を伝え、声の研究と教育のために専門家が集い、声を大切に思う方々が自由に情報交換できる、そんな団体でありたいと考えています。

代表理事 山﨑広子より

代表者あいさつ

長年にわたって声の魅力とその謎の解明に没頭してきましたが、この数年、多くの方から「声について学びたい」との要望をいただくようになりました。

また、新型コロナの世界的パンデミックによって、多くの場面でオンライン化が推進され、マスク生活も相まって、コミュニケーションにおける声の重要性と難しさが浮き彫りになりました。

そんな中で熱意ある方々に背中を押され当法人を設立しました。万全の準備を整えて開講したものの、講座が一巡してみると、当初の理念から逸れつつある部分がありました。

2022年初よりシミュレーションを繰り返し、学んだ方々に確実に実力をつけていただけるシステムに改善し、さらに資格保持者が活躍できるような環境にするべくリニューアルを行いました。

学ぶことに情熱を持ち、誠意ある応援をしてくださった皆様のおかげで理念を守ることができました。心より御礼申し上げ、よりいっそうの精進をして参りたいと思います。

 

プロフィール

国立音楽大学卒業後、複数の大学で音声学と心理学を学ぶ。音が人間の心身に与える影響を、認知心理学、聴覚心理学など多分野から研究。音声の分析は3万例以上におよぶ。また音楽・音声ジャーナリストとして音の現場を取材し、音楽誌や教材等への執筆多数。NHKラジオ講座を担当したほか、講演等で音と声の素晴らしさを伝え続けている。

著書に『8割の人は自分の声が嫌い 心に届く声、伝わる声』(角川新書)、『人生を変える「声」の力』(NHK出版)、『声のサイエンス あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか』(NHK出版新書)など。

概要

所在地

〒 107-0062 東京都港区南青山二丁目 2番15号 ウィン青山942

設立

2020年8月3日

事業内容

研究、教育、教材の制作と販売、資格の認定、情報提供、コンサルティング、それらに附帯関連する一切の業務

代表理事

山﨑広子